リンパ浮腫の増悪因子として様々な状況が挙げられますが、私は図のような資料をお見せしてご説明しています。1番は世話・介護。親のお世話や介護、孫の面倒をみる、などは負担になるようです。あまり良い話ではありませんが、1番のご両親の付きっきりの介護から、亡くなられて2番の葬儀の参列、そして遠方の実家の片付けで、3番の引っ越し作業・庭の草むしりなどの一連の流れはてきめんです。なお、”土”は蜂窩織炎のきっかけとして注意が必要です。1や2はけして楽しい事ではなく、ストレスな出来事であり、自分を抑え込んで相手に合わせて動かなくてはならない状況です。3も少なくとも楽しい事ではなく、一区切りつくまで終える事のできないのが特徴です。引っ越しでは業者さんがしてくれる場合でもその場を離れるわけにいかず、ゆっくり休む場所もありません。
ちなみに、2番の葬儀の参列を冠婚葬祭と記載されていることがありますが、私は冠婚、いわゆる結婚式の参列などで悪化した方にお会いしたことはありません。長く座っていなくてはならない事にはかわりないのですが、それなりにめでたい、楽しい事の場合はどうもリンパはよく動いてくれているようです。逆に言うと、データがあるわけではなくあまり学問的ではありませんが、リンパの流れは精神的な状態がかなり影響するように感じています。
4番の、脚では長時間立ち尽くす、腕ではパソコンや編み物など、同じ動作を長時間続けることはどうもよくありません。これら1~4の特徴はすべて中途で止められないことです。途中で抜けることが非常識で許されなかったり、最後までやり遂げざるをえなかったり、という状況です。同じ動作の反復などはリンパ管への有効な刺激(マッサージ効果)にならないようです。
ちなみに、ピアノなど楽器の演奏はどうかと言うと、楽しんでする分には良いけれど、発表会であったり、コンクールであったりという真剣に向き合うことは控えて頂いています。テニスとかの運動は、これまでの継続で楽しむ分には良いでしょうが、新たに始めるのは控えて頂いています。いずれもプロの方の場合は致し方ない面があります。
そのため、どうしたら良いかと言うと、飽きたら止める、嫌になったら止める、頑張らない、自分の体調を優先する、根をつめない、すなわち、”勝手に生きる!”、無理をしないことが大切となります。それとプラス体重管理はもっとも基本ですので体重が増えたようなら元に戻します。2Kgほどの減量で効果は感じられると思います。体重が増えますと、どんなに注意しても、治療しても、まず効果はでませんし、どのような治療法より減量の方が効果は大きいです。(廣田彰男)
