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リンパ浮腫

外陰部にもむくみは落ちてくる

 脚や手にむくみが落ちてくる、と書きましたが、下腹部や外陰部にもむくみは落ちてきます。ここでは女性外陰部を念頭にお話しします。その場合、下腹部の付け根(鼠径部)は皮膚なのでそれなりに膨れるだけですが、外陰部は粘膜なので、むくみが落ちてくるとタポーッと膨らんできます。

 厄介なのは女性の外陰部は個人差があるので、どの程度膨らんでいるからむくんでいる、とは判断できないし、腕や脚と違って周径を測ることもできないことです。その意味で私は通常、診察時拝見いたしません。しいて言うとご自分の以前の状態に比べて腫れているかどうかを判断するしかありませんが、自分の状態を意識して見ている方はまずいらっしゃいません。そのため、触れてみて以前と比べて違和感がないか、何となく重だるい感じがないか、などを確認いたします。そのほかリンパ浮腫では左右差があることも参考となります。

 そのほか特徴的な事として、リンパ浮腫でむくんでいる場合は前の方(恥骨側)より後方(肛門に近い部分)の方にむくみが溜まりやすいことです。これは、むくみは重力によって下の方に落ちるためです。日常生活ではうつ伏せではなくほとんどの時間仰向けに近い状況のため、むくみは後方(肛門側)に向かってティードロップ(tear drop 涙の形)状に溜まりますので、その場合はむくんでいる可能性が強いと思われます。逆に言うと、前からチラッと見て大丈夫、ではなくて、奥の方を確認した方が良いことになります。

 外陰部のむくみはさらに悪化すると、リンパ漏と言って液が漏れてきたり、イボなどができてしまうこともあり、蜂窩織炎の原因となることもあります。いったんなってしまうと治療はとても難渋いたしますので、とにかく早めに気づいてそれ以上悪化しないように注意することが大切です。長くおかかりになっている患者さんでも、実は‥‥と言い始めた時はすでに遅いです。少しでもむくみを感じたら早めにむくみを取ってしまう、そのためには局所の圧迫が大切です。

 今日はとても寒く、雪が降ってきました。暑い時は、今年は暑い、とぼやいていましたが、今は寒いです。(廣田彰男)

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