患者さんの健康にとってメリットがほとんど、あるいはまったくない検査や治療のことを「低価値医療」と呼ぶそうです(朝日新聞 筑波大宮脇敦士さん)。分かり易いものとして風邪における抗生剤が挙げられています。薬が多すぎるために起こる「ポリファーマシー」もそうでしょう。医者の立場で言うのも何ですが、思い当たるものがいくつかあります。
日常診療でいつも思うのは検査データの共有の問題です。特にリンパ浮腫の患者さんではがんの術後の方がほとんどですので、かならずデータをお持ちです。それをご持参いただけば、改めて採血検査する必要などまずありません。患者さんには、検査したらぜひデータを頂いておいて下さい、とお願いしています。検査費用は患者さんが支払っていますから、データは患者さんのものです。CTなどの画像診断も同様です(これはコピー代がかかります)。後で役にたつこともありますから、ぜひデータを手元に残しておきましょう。
リンパ浮腫の領域において、個人的にはほかにも思い当たる検査や治療行為があります。つい高度で高額なほど良い医療と思いがちで、また誘惑も多いです。どんなに高度な検査をしても治療効果に反映されなければ何にもなりません。高い医療材料を買わなくても工夫すれば良いことも多いです。いったん立ち止まって考え直してみましょう。
今の時期は紅葉、と思い、昨日少し遠くまで張り切って見に行きましたが、ネットの情報とは違ってほとんど見られませんでした。この写真はクリニックに近い朝の芦花公園です。 (廣田彰男)
