リンパ浮腫

診療現場からの雑感3蜂窩織炎

 前回、リンパ浮腫の治療は病態を理解して根気よく行うセルフケアと書きましたが、それは蜂窩織炎にも同様に言えます。写真の方は20年来の脚のリンパ浮腫でこの度蜂窩織炎を合併、さらに軟膏を塗ってしまったため一部かぶれて受診されました。周径は下腿47㎝、足首29㎝でかなり高度のリンパ浮腫(写真左)です。蜂窩織炎の治療をご説明し行って頂いた結果、約10日後発赤は急速に改善し(写真右)、周径も各々37㎝、25.5㎝に減少しています。この間、包帯も弾性ストッキングも使用していません。これは特別な治療するとこんなによくなるぞ、ではなく、患者さんが病態を十分にご理解下さり、その通りなさって頂くセルフケアが最も大事と言うことです。この後はさらに維持、改善を目指します。この方のように蜂窩織炎は多くの場合治療当初に急速に改善いたします。なお、この方は写真掲載のご許可を頂いております。(廣田彰男)

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