糖尿病診療開始のお知らせ

リンパ浮腫

診療情報提供書

 医療機関から治療院へ診療情報提供書を頂いて治療を受けておられる方がいらっしゃるかと思います。いつもうるさくて申し訳ありませんが、本来、このような場合は診療情報提供書ではなく同意書となります。

 診療情報提供書は、医師が他の医療機関へ患者さんを紹介する際に作成する「紹介状」のことです。従来の診療内容(病名、治療経過、検査結果、投薬)を伝えることで、新しい主治医が迅速に診療を引き継ぐ役割を果たします。紹介を受けて、新しい主治医が治療方法を考えることになります。かかっている情報を知らせるだけですので、治療院に持って行っても、リンパ浮腫の治療やリンパドレナージを受けられる、との効力は発揮するものではありません。同時に、治療院は医療機関ではないので、リンパ浮腫の専門を標榜して診断をしたり治療方針を決めたりする立場ではありません。治療内容を決めるのはあくまで医療機関であり、それにしたがって治療院では治療の一環としてのリンパドレナージ等を行うのが本来です。そのような内容の紹介状は、診療内容を伝える診療情報提供書ではなく、治療院で”リンパ浮腫治療としてのリンパドレナージ等を施術して下さい”との同意書となります。

 これは以下の規則を見るとその役割分担と範囲・位置づけが分かります。平成28年度診療報酬改定(2016年)質の高いリハビリテーションの評価等⑧では、”・・・専任の医師の指導監督の下、・・・あん摩マッサージ指圧師が行う場合は、専任の医師、看護師、理学療法士又は作業療法士が事前に指示し、かつ事後に報告を受ける場合に限り算定”とあり、保険診療では医療機関内で医師がいる場所で施術することが要件となっております。医療機関でもなく保険診療とも関係のない治療院ではそのような規定が及ばず、グレーゾーンとなっているのが現状かと思われます。なお、一部で誤解があるようですが、リンパ浮腫の治療をしても良い、との国家資格はありません。

 接骨院、整骨院、鍼灸院、マッサージ院などの「治療院」は、法律上、医業類似行為に分類され、医療機関ではありません。 肩が凝って治療院でマッサージを受ける事を考えると医療機関でないことは分かると思います。医師が法的に治療を行う病院や診療所(クリニック)のみが「医療機関」に該当します。治療院を医療機関と混同した状況が多々みられますので注意が必要です。法律や規則というものはとてもうるさいと感じるかとは思いますが基本中の基本です。まず基本をわきまえて動く事が大切と思います。

蛇足ながら、ネット上ではAIの答えがトップに出てきますが、この件に関するコメントは診療情報提供書と同意書の区別等がなされておらず、不十分な内容です。最近はついAIを絶対的に正しいと思い込みがちですがそうではありません。(殿ヶ谷戸公園の竹林 廣田彰男)

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