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リンパ浮腫

弾性ストッキングの引っ張りすぎ

 リンパ浮腫治療の最も基本は弾性ストッキングです。適切な弾性ストッキングを上手に履く事が大事です。

 子宮体がん術後右脚リンパ浮腫の患者さん、初診時はふくらはぎ44㎝、足首も26.5㎝と結構な太さで、軽く炎症も伴っておられました。当日は自着性弾性包帯10㎝1本のみ下腿に巻き、その後はご自分で巻いて頂いて、20日後には同39㎝、25㎝に改善しましたので、弾性パンティストッキング2Lサイズに移行。3か月後には足首が23㎝になったので、さらにLサイズに移行、6か月後足首はさらに22㎝まで細くなりましたが、ふくらはぎは39.5㎝のまま。Lサイズはふくらはぎ40㎝以上が目途なので40㎝以下まで小さくならないのは仕方ない点もありますが、もう一つ大きな原因は、おそらく弾性ストッキングの引っ張りすぎで、脚の付け根でシワになって食い込んでいたことだろうと思われます。ちょうど風船の口を塞ぐと風船自体が丸くなるような感じです。

 これはよくある事で、特に比較的大きめのサイズの弾性ストッキングを着用している場合に多いのですが、4~5か月もすると生地が弱って緩くなってくるため、これまでと同じ力で引っ張ると引っ張りすぎになって、付け根で食い込んでしまいます。同時に面白いこと(と言っては失礼ですが)に、患者さんご自身は”履き方が上手くなって楽に引き上げることができるようになった”、”できるだけ引っ張り上げた方が良いと思っていた”と思い込んでいる事です。私は一度として、できるだけ引っ張り上げて下さい、と言ったことはないのですが、何故かそのように思われてしまっております。

 弾性ストッキングの履き方の最も重要なのは”上端で食い込まない事”と言っても過言ではありません。そして次に大事なのは”太い部分に繊維を集める(太い部分に圧が強くかかる)”ことです。その結果、脚に素直に弾性ストッキングがフィットしていれば自ずと脚全体が細くなり、形も良くなります。(廣田彰男)

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