リンパ浮腫

蜂窩織炎

 年末になり寒くなって紅葉が過ぎ枯れてきました。リンパ浮腫における炎症は一般的に蜂窩織炎と呼ばれています。その病態は多くの場合、免疫力の低下した患肢(腕や脚)に比較的弱い菌(多くの場合常在菌)が感染することによって発症します。そのため発熱は意外と1~2日である程度収まる事が多いです。一方でリンパ浮腫に馴染みの少ない医師にとって、蜂窩織炎とは健康な方が強い菌に感染、例えば山登りしていてとんでもない古株を踏みつけてしまった、とかのイメージを持たれる場合が多いかと思います。そのため、強力な抗生剤を大量にしっかり投与され、場合によっては入院も勧められます。もちろん様々な状況がありますので一概には言えませんが、それほど重症感がない場合は発赤部分を冷やして挙上安静にすることが最も重要で、抗生剤も服用できればより良いでしょう。ご心配の場合はもちろん医療機関を受診されるのが最善ですが、ご自分でできることは慌てることなくまず冷やして安静にされることが基本かと思います。(廣田彰男)

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